PSO2_ABCD

PSO2であったことを、よにんとひとりで、日記に

不自然な大自然の基で

2015.02.16 夜 【Calm

桜吹雪が舞う、小春日和な空の下
和風な景色に似合わない、鎧のユーノーカリスを着込んだひとりが走る

 

今はアークス内部で「共闘祭」が催されており
それのイベントの一環としてビンゴゲームが行われている

 

このビンゴゲームのマスは

・◯◯を倒せ やら
・××に話し掛けろ やら
・強化を成功させろ やら

カンタンなお使いゲームとなっている

 

カンタンと言っても
 Lv41以上のアンドゥジャリリを討伐しろ
なんて、

緊急任務で出会うことがまずないし
低レベルであるノーマルクエストを受けて速攻で終わらせる事も出来ない

そんな「カンタン面倒なお使い」もある

 

今まさに、そのアンドゥジャリリ討伐に向かっていたところだ

ベリーハードだし、そこまでの長時間の苦戦にはならないだろうと踏んで
いつものハンターのまま、着替えもせずにクエストに突入した結果
こんな景色と不釣り合いな格好となってしまったのだ

 

そんな格好のまま、角を曲がると
黄色いテレパイプが目に飛び込んできた

 

一瞬、自分が出したんだっけ…と記憶を辿ってしまう

…その直後にどこぞのCMの様なファンファーレが鳴り響き、理解する
ああ、久し振り過ぎて忘れてたや

 

パラレルフィールドへのテレパイプだ

 

アークスクエストや一部の緊急任務のみで出現する、パラレル

この転送先にはレアエネミーが待ち構えており
パラレル実装直後はレアエネミーが今現在以上に希少だった為に
分担して探したり、偶々見つけた人が仲間を呼んだりもした

 

今ではレアエネミーの価値が下がったし、
アークスクエストを受注する事もほとんどなくなってしまった為
パラレルフィールド自体がほぼ忘れられているだろう

 

…ほんとに、久しぶりだな

改めて思いつつテレパイプに触れる


転送が完了すると、一気に潮の香りが立ち込める

パラレルは複数の惑星の景色が干渉し、混ざり合っている

今居る場所も

 アムドゥスキア浮遊大陸の大地に
 ウォパル海岸の海
 ナベリウス森林の植物生態系

あたりが混ざっている

 

干渉し過ぎて違和感が出そうなのに
不思議とまとまり、自然体を呈す

見上げるとオーロラがある
凍土のものとはまた違った、極彩色で
どのパラレルでも見られる

このオーロラが空に拡散し、水面に映り、虹色の世界を作り出す

この特別な光源が世界を自然体にまとめ上げているんじゃないか、と
あたしは思う

 

…っと、イロイロ物思いしてしまったが

仕事しなきゃ…

 

更に転送を受け奥地へと進むと

鎮座してるは、ノーヴ・マリダールが2体
それに取り巻きのバル・ブリュンダールが複数

 

…彼らなら恐れるに足らず

ザンバースを唱えて身に風を纏わせつつ、対峙する

 

……

 

討伐も難なく終わり、散らばったザンバースディスクを拾いながら海岸線を見る

ある程度まで浅いようで、
何者も立ち入らない為か海底には珊瑚礁がびっしりと埋め尽くされている

 

……水着、持って来れば良かったな

 もしくは、潜水用パーツ


何も着替えを持って来てない為、
諦めて今のユーノーカリスのまま、じゃぶじゃぶと海へ入る

目の前には水面の蒼とはまた違った、空の蒼が拡がり
更に奥では別の浮遊大陸から流れる潮が滝を作る

 

…不自然なのに、自然

 

本当に、この一言につきる
なぜこのような不自然な場所が存在するかも不明なままだ
上層部からも、研究機関からも、特に情報がない

不明な存在と言えば、昨今では世壊エリアなるものまで確認されて……

 

…そういえば、

パラレルも、世壊エリアも、

 混合された景観
 不明な出現
 本来の生態を逸脱……

何か、関係してるの…かな

 


しばし、景色に見とれながら物思いにふけり
でもまあ、考えても仕方ないかw と
手をパン!と合掌、立ち上がる

 

今度は水着、持っておこうと誓いつつ

このエリアの植物生態系を記録するために
複数の植物を撮影したのち、帰還テレパイプへと向かう

生態系も各惑星から引き継いでいる筈なのに
周期の短い草本で特に、特有の種類が見受けられた
ここらへんもまた、興味深い所だ

 

最後に振り返って、ちょっと思い出したし…一言

 

…また、こようっと

 

転送が完了し、元の桜吹雪を臨む
さあ、本来の目的に戻らないと

不自然な格好の騎士は、自然と元の仕事へと戻って行った

 

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