PSO2_ABCD

PSO2であったことを、よにんとひとりで、日記に

はじまりの、おわり

2014.4.18 深夜 【Calm

 

家に帰り、コートを脱ぎ、お茶を煎れて、ノートパソコンの前に座る

 

本当に、毎日続けてる日課だ
もうかれこれ、2年弱続いてた

 

帰りが遅いときでも0時を超える前ならお風呂とかをそっちのけでログインし、
挨拶を交わし、グッジョブを送り、一息ついたところでお風呂、
お風呂から戻ったら眠くなるまで遊ぶ
いつもの始まりと同じでグッジョブまで送った

 

…しかし、今日だけはいつもと異なる心持ちでログインしていた

 

チームを脱退したい

 

今日はそれを伝える為にログインする
サービス開始時期からスカウトを受けて入隊したチームから、離脱の意向を伝える
まずはチームマスターに、それから、
一旦時期を置いてチームメンバーに伝えようと思っていた

 

マスターは0時過ぎには眠気であがってしまうことが多い
その前に引き止め、連絡だけはしておきたい
それもあって0時前に急いで帰り、お風呂もそっちのけでログインしたのだ

 

…まずは、メールだろうな
社交辞令的なメールの方がいいのかな?それともフランクに?
難しい顔をしつつ、キーボード端末を呼び出し、カタカタと叩く女性型キャスト

 

メールタイトルだけ打ち込み、相変わらず難しい顔でうんうん唸っている、
頭の上には「Calm」という名前。そう。それが、あたし。

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…やっぱり、ちゃんと伝えたいんだし、改まった文を書こう
その為にも、初めて会った時のパーツまで出しているのだから。
そう結論付け、今度は確信した顔でウンウンと頷き、本文をたたき始める

 

初期パーツの青いディール・シリーズに水色のローズ・ヘッドという
なんとも初心者のような井出達
少し釣り目に、緑色の瞳。頬にはタトゥーを入れ、そして何よりも、肌が青白い

 

青白い肌の女性キャストは昔は多かったものの、最近は人肌の方が人気だ
人間用の服を共用として着れる事が筆頭の理由なんじゃないかな、
…というのがあたしの考察

 

少数派とはいえ、あたしはこの青肌がしっくりしてるし、とても好きだ
パーツカラーを青・水色・緑と寒色系に揃えているため、パーツには合っていると思う
逆に共用服を着た時に体調の悪そうな腕や腿が目立ってしまうけど…
…まあ、それも個性じゃないかな

 

そんなディールパーツに身を包んだ青キャストは、
突然ビクッ!っとキーボード前で身を震わす
…メールなんて久しぶりだ、
ほとんどこのゲームではウィスパーチャットやGJのコメント等で連絡をとっていた
メール本文書き込み中はAlt+Enterで送信なんて忘れて、いつものクセで

「タ・タン」

とEnterキーを2回

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…送っちゃった… あ、送っちゃった…!
慌てて送信済みのボックスを呼び出す

 

お疲れ様です、防衛後の整理お忙しい中失礼致します

 

これだけ。これだけで送ってしまった、
慌てるあたし、冷や汗を噴出しつつどう取り繕うか迷う
メール受信はアイコン等が出るのでマスターは既に気付いている筈だ
もう1通のメールを用意し、タイトルも打ち込まずに慌てて送る

 

…こほん。えっと今のなし!w

 

…なにこのボケみたいなの!
折角かしこまった文章を書いたのにダイナシだ
しかしその直後、着信を知らせるアイコンが光輝く

 

Re: ごゆっくりーw

 

………
…さすが、分かってらっしゃる
あたしのおっちょこちょいちょいな性格、
大事なことを言おうとすると変にかしこまるトコロ
そういうこと全部分かった様子で待ってくれている
落ち着いて、全部伝えないと

 

…お疲れ様です、失礼します
少々大事なお話がありまして、この後少しお時間頂ければと思います
こちら少しリセキしないとならいないので、
0時にマスターのマイルームに向かうようにします

 

これでよし、待たせては悪い。急いでお風呂だけは済ませてこよう
少しでもいつもの自分であるように、いつもの流れにしなきゃ、
そう気持ちを入れ直し、ノートパソコンの前から離れた

 

0時過ぎ
パーツも問題無し、お風呂で気持ちも大分落ち着いて考えもまとまった
満を持してマスターのマイルームへと入る

 

就活のよくあるヒトコマのように、マスターがマイルームで座ってま…っていなかった

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…餅。

 

ついてるしw
 「うん、いまきたとこ!
いまついてるとこ?w
 「このSEとラッピーに癒されるんだよね
うんうん、合いの手可愛い

 

…あれ、あたし何話に来たんだっけ…あ、餅つきに来たんだった
…違う違う!チーム離脱の話をしなきゃだった!
危うく餅ついて鏡開きしてお開きになるところだった!

 

…ちょっとウマいこといった顔してます。ごめんなさい。

 

…そんなやりとりも程々に
マスターが餅の側でぺたんと座る、あたしが体育座りで向かい合う
マスターは小柄な黒髪のニューマン女性で、ころころした人懐っこい目が印象的だ
今は黒のブレザー姿に、ブレイバーを上げている最中なのか
黒い鞘に白い翼をあしらった「スケイスズミ」というカタナを背負っている
服と黒髪と武器、どれもモノクロ基調が合っててすごいお洒落で、可愛らしい

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…っと魅入ってる場合ではなかった

 

では、まあ端的に言うね
チームを離脱しようと思います
淡白に言ってしまったけど、変に飾るようなものでもないし…
なかなか伝えるのって、難しい

 

 「なんとなくそうかなーって、ちょっと思ってました…w

 

あら、見破られてた…!ってまああんな仰々しいメール出したら
引退か、チーム脱退か、それくらいしかないもんね

 

 「最近お忙しそうですし、そのへんも関係あったりするのかなー

 

…それはなかった。忙しいからこそ、
ちょっとの時間で会えたり話せたりすることは何よりも毎晩の楽しみだった

 

忙しさは今後解消されると思うんだ、
ただ、最初入った時に言ったように
元々風来人で、大体一年くらいで移ろうと思っていたんです

 

自分の性格というか、クセなのだろうか
どのゲームでも、あんまり永く同じ場所に所属するのを好まなかった
1年や2年、続けると別のところへ移りたい衝動に駆られる
野良に入り浸ったり、別チームに移ったり、
薄情とも思われるかもしれないけど、
環境をガラっと変えたり、日々変化があることに楽しみを感じる

 

このチームに入って2年弱となるが、居心地が良くついつい長居したが
最近、その感情が大きくなっていた

 

そのことをたどたどしくも、正直に伝えた

 

 「さみしくなるなぁ…

 

理解はしたけど、という感じの面持ちで訴えかけるマスター
その一言だけでも、とても嬉しかった
一緒に遊んだり、話したりしたこと、思い出される

 

折角抜けるならってことで
ポジティブに考えているところもあるんだ
…ブログ、始めようと思う

 

そう、今キーボードを前に必死に文章を練っているこのブログ、
これを書くために一旦チームを離脱し、
フリーになろうと思ったことが第二の理由だった

 

今のPSO2は正直、野良よりも身内で12人を作る方が良しとされる
意思の疎通もしやすく、評価が高くなり報酬も良くなるためだ

 

でも自分は最近、先に述べたように野良のような日々変化のある楽しさが恋しくなっていた
無言で見ず知らずの人と連携出来てガッツポーズしたり、
今日始めて会った人と他愛もない話で盛り上がったり、
新しいフレンドとまた冒険に出たり、
そして、少しずつ連携が上手くなっていったり…
そういう魅力を少しでも書いて、残しておきたかった
その為にも一旦フリーになりたかった

 

ブログとかって何かと身内がバレてしまうし
それもあって一回チームを抜けてフリーで書けるようにしたいの

 

 「おーw 出来たら教えてっ!見に行くからっ

第二の理由を述べると、今度は納得した満面の笑みを浮かべてくれた
…やっぱり、うちのマスターは可愛い

 

話しを進め、次週の水曜日、メンテナンスが明けた日に
チームオーダー品を目一杯奉納して離脱するということでまとまった
…最後までチームオーダー品は無理しないでもいい、って言われたけど
そこは恩義も兼ねてw こちらから、お願いしますw

 

本当は水曜日インしたらすぐ離脱手続きを踏んでおきたかったのだけど
ずいぶん長く一緒に遊んできたし、できればみんなと一緒にお見送りしたいなあ
…くっ、上目遣いで言われちゃ、こちらもNOとは言えません
緊急の時間が分からないため、結局
水曜日の深夜0時にチームを離脱ということで話は纏まった
んでもって、チームメンバーにお伝えするのは月曜日、それまでは他言無用で
これは変に気を使われて週末は迎えたくないというこちらの理由
離脱の段取り、一緒に考えてくれて本当にありがとうね、マスター

 

 「私もそろそろ落ちないですし、これでお開きにしますかっ
落ちないの
 「*落ちないと
落ちないの
 「(ノェ`*)っ))タシタシ
あ、寝れまてん シリーズか
 

寝れまてん シリーズとは、チーム設立初期に流行った
『○○出来る・出るまで寝れません』という某番組みたいなことをやっていたのである
…今思い返すと怖いことやってたものだ、まあ、普通に諦めて寝てたんだけどw

 

 「何して寝れまてんなの…!w いや、寝ますからっ
やっぱ砂漠ヴァーダー出すまでかな
 「いまさらそれ!w

これが本当に最初にやった寝れまてんシリーズで、
名前の通り砂漠探索でヴァーダーに会うまで、のノルマだった
…っと、この砂漠ヴァーダーについては、また今度、機会があったらお話しますね

 

ああ、思い出しちゃったw
 「かるむさんと、XXXさんと一緒に来て、SS撮ってたなあ
懐かしいね、ラグネのマップを引いちゃって、
『もういっそ画像合成するか!』とかw
 「ねw そんな話もしてました

 

こういう回顧話って止まりませんよねw
とはいえマスターは眠いだろうし、適度に切らなきゃ
さ、じゃあそろそろ!ちょっとアークスおしごとしてきます!
 「はーい、いってらっしゃいませw
夜遅くまでつき合わせてごめんね、ってか、あ
メールすみません…そこは全部マジメにいくはずが…w

 

 「和みましたとも、ええw
キーッ ってあれ、続いちゃってるw
 「なんとなく内容想像できたから、和ませてもらって気分的に楽にw
 ああ、やっぱり内容想像して心配したり、気遣ってくれたんだな…

 

その気遣いからか、また暫く話し込んでしまう、
本当に忙しさは大丈夫かーとか
気晴らしとか何かお役に立てるなら遠慮なくチームを頼って!とか

 

…なんだかしんみりしたトークに
だめだだめだ!終わらなくなっちゃう!切り出さなきゃ…

 

そして二人が同時に口を開く
それじゃっ」「キリがないからこれで!お引止めしてごめんね
ふふっと笑いお互いに言い合う
「「そこらへんは息ぴったしだね」」

 

この2年間、マスターには本当にお世話になったし、沢山遊びました
そこで息も合ってきたんだなって思って安堵した反面、
一瞬だけ残るべきじゃないかとも思ってしまう、後ろ髪を引かれるって言うのかな

 

…マスターが落ちる所をを見届け、かぶりを振る。今日伝えたことを思い返す

 

…さ、チームオーダー品、集めに行ってきます
月曜日には、皆に伝えないとな