あたしにとってのヒーロー
2014.11.24 昼 【Blast】
息切ってショップエリアへと駆け込み、ぜぇぜぇと息をつく
呼吸を整え、改めて時刻板を見る
12:51
ぎりぎりだー・・・
今日は久しぶりの、予告絶望
やっぱり人気コンテンツだからか、
大盛況でXHブロックは完全に埋まってしまっていた
もっと早めに若い番号のブロックへ行っておきたかったけど・・・
仕方ない、開始前に来れただけでもよしとしなきゃ
クラスカウンターでライセンスの更新を行う
ビアさんが慣れた手つきで端末をリズミカルに叩き、装備の換装が完了する
背中に巻いてるツールバッグの中に換装されたての注射器を引っ掛け、
一礼してダッシュでクエストカウンターへと向かう
注射器を引っ掛けたツールバッグは白と黒2つ。背中の左右にぶら下げる
その隣には学術書を纏めてこれまたぶら下げておく
アップスタイルに纏めた髪の上にはGH450キャップを被り、
白のアクティブキャミを着込む
注射器のお蔭もあるが、アクティブなナースっぽい服装
今使ってるロンダクルスというジェットブーツが赤白のツートンで救急っぽい感じがしたのでこのコーデとなった
ジェットブーツ型バウンサー。それが今あたしがレベルを上げたいクラスである
とはいえ、まだLv71だけど・・・
大分PT編成も進行してしまった様子で、
4人満員の絶望待機PTが多かった
それでもまだ1,2PT程満員でないPTがあるためそこに飛び込む
PT編成は
テクターのリーダー、
サブレンジャーのキャストさん、
同じブーツ使いの可愛らしい制服を着たニューマンの女の子
緊急任務開始までは少し時間があったので雑談も程々に時間を潰す
やはり話題は☆12や13武器について
強化費用もかさむし、強化スキップも使うよね、とも
まあそもそも出ないんだけどねー!w とも
それらで気になったのが
インフレ気味だよね って件
金策方法が多岐に渡るようになり、
努力すればメセタ引き出し(ゲーム上NPCからの)上限がかなり伸びた昨今
AC品の最低価格に始まり、ロビアクチケットやら、ブースト系特殊能力付与剤やらどれも昔よりはかなり高くなった
でも金銭的にインフレのお蔭で麻痺してて、ちょっと危機感持てないよね
今後、経済、なんて言うと大げさかもしれないけど・・・
・・・どうなるんだろう、気になるね
そんなこんなで時間になり、緊急任務が開始される
「スピブ1mの頃が懐かしいです・・・」
やめて!過去の値段は持ち出すのはやめて!ココロが痛い!!
今回の12人ではお互いAIS呼び出し宣言がされてて、とってもスムーズに進んだ
あたしもダン姐さんと同じ、サブファイターでジャマータイプとして動いていた
バータを使い塔に群がろうと突進する敵を固め、敵集団の中でブーツに溜め込んだ凍結フォトンを一気に開放させる
ジェットブーツ用のスキル、エレメンタルバースト
即時で、PP消費もなく、ダメージに状態異常にばらまける
ということで非常に重宝している
HPはダン姐さん同じく半減状態なため危険は危険なのだけど
ブーツの上空への回避能力を活かして接近戦もそつなくこなす
ここまで危なげなくやれるまで時間は掛かったけど・・・すごい楽しいんです、コレ
今度それだけで日記描きたいですね・・・w
結果、初回は10分弱程余らせてクエストが完了するくらいで
塔の損傷もほとんどなく完了することができた
こんな感じに早めに終わると再受注した時にもほぼ同じメンツになるので安心だ
しかし、2周目では構成が少し変わり、
それがPTメンバーに少し負荷を掛けてきた様だった
2周目途中で先のスピブ回想を持ちかけた薄紫髪のキャストが辛そうな声を漏らす
「キープできないとつらい・・・」
キープとはバレットキープのことだろう
ウィークバレット装填中にはPP回収手段が非常に限られてくる
スキルのバレットキープがあれば、ランチャーに持ち替えて通常弾でPP回復を狙ったり、他のPAを用いて攻撃したりできる
あたしもこのスキル実装当初には習得出来なく、
その一方でダン姐さんが習得出来ていた
ダン姐さんがささっと武器を持ち替え、PPを上手くサイクルさせてるのに対して
あたしは持ち換えることが出来ず非常にヤキモキしたのを覚えている
そう、一回味をしめるともう抜け出せないスキルともいえる
ダン姐さんのすまし顔でPP管理を行う姿を思い出し、悔し紛れに返答する
「PP管理が大変ですよね・・・
特にバレキ(バレットキープ)が別キャラにあると・・・」
「ww」
その後、次waveに差し掛かり、再び紫髪の彼女
「しかもWB1人だから間に合わない・・・」
え・・・
改めて、周囲のキャラクターの検索を掛ける
確かに射撃職がそもそも少ないし、ガンナーのキャラクターはサブクラスをハンターにしてる様子、WBは使えない
恥ずかしながら、戦闘に必死だったこともあり
今の今までWBを彼女一人でやりくりしてたとは気付いてなかった
いやはや、よく取り回せるものだなあ・・・すごいや
終盤になり、クエストはいよいよ大詰め
ここでもお互いにしっかり声掛けが出来ていた
「爆弾いきますよぉー」
「WB〜」
うっすらと疲れた声に聞こえる彼女も残弾数を確認したのち、
AIS以上の巨躯を備え、しかもレア種のリンゼス・ユガへと単身突入していく
WBのみ、AISでは補えない能力であるため、WBを使える人のうち誰かが
大型ダーカーとの戦闘でもAISに乗らずにWB補佐を行いに出向く必要がある
今回その役目をこなせるのは、彼女だけ
独り、AISが飛び回る中、
紫髪でボティパーツを白黒ツートンにしたキャストが戦場のど真ん中で、舞う
どのAISが・どの部位を・どれくらいの火力で攻撃しているかを見極め、
的確にWBを植え込む
緊張した表情を浮かべつつもその必要不可欠だが危険極まりない特別任務を冷静にこなす彼女は、戦場の花形だった
WB1人だとぼやいてた彼女を元気付ける為に言った一言を思い出す
「あなたがヒーロー!」
まさに彼女はあたしにとって、ヒーローだった
「がんばりますw」
と笑いながら応えてくれた彼女のお蔭で、そしてAISによる火力のお蔭で
リンゼス・ユガもあっさりと沈められ、無事任務は満点で完了した
12人同士、おつかれさまと声を掛け合い、報酬を回収し解散となった
自室へ戻り、コミュニケーションボードに!マークが付いていることに気付く
そいえばグッジョブにも新規着信を通知するシステムが導入されたんだっけ・・・
防衛任務後だし、
12人共闘した全員にグッジョブを送信する例の機能だろうなと思いつつも
グッジョブ受信履歴を開く
・・・口元が軽く笑う
なんだ、あたしだけのヒーローじゃないのか
【お疲れ様でした WBとてもうまかったです】
折角、こういうグッジョブを送れるんだし、
あたしも送ればよかったな・・・
ヒーロー、お疲れ様でした
また共闘出来る時を楽しみにしていますッ